新 寝たり起きたりすわったり

元々は『猪名川タイムズ』サイトに連載してたエッセイを『はてなダイアリー』で継ぎ、『はてなブログ』に移行させた間賀凜のエッセイ。タイトルはサトウハチロー先生のエッセイ『見たり聞いたり試したり』のパロディ。

第21回 そうして時代は移ろい滅んでいくものなのだ~安倍晋三事務所閉所ニュースを聴いて想ったこと (2022.12.29 木曜日)

今日(2022/12/29 木曜日)、昨日夕方にLINEで速報配信されていたTBS(東京放送)ニュースサイトの見出しに『故安倍晋三前首相の事務所閉鎖へ』と書かれてあり、この記事を興味深く読んだ。

 

記事をかいつまんで紹介すると、父の安倍晋太郎元外相(1924-91)から引き継いだ事務所だったが、昭恵夫人との間に子供もなく、後継者もいないことから、前首相の痕跡たる三代続いた安倍家から政治家家系は、7月の奈良で起こった晋三の暗殺で潰えたこととなる。

 

安倍家はそもそも初代は晋三の父方の祖父寬(1894-1946)が興し、その遺志を子息である晋太郎が継ぎ、父や祖父が生涯を賭けて守り抜いた平和思想を反古にした様な、真逆に近い歪んだ母方の祖父、岸信介元首相(1896-1987)の政治思想を継承してしまい、日本という国を特権階級だけが、良い思いをする堕落した国家に貶めてしまったのは記憶に新しい。

 

実際に官僚や政治家なら不起訴、庶民ならば有罪という歪んだ判決が、世論を無視してくだされ続けている事例を『安倍総理の一声』で連発し、証拠も揃っている本人及び自民党や、彼の実働養護団体のひとつである日本(大阪)維新の会の、各種議員の度重なる不祥事の被告(各種議員)が、今だに不起訴になっている事実から、彼が生前起こした数々の功罪が検証、立証されなければならないのは、今後の日本という國全体の大いなる反省点で課題であろう事は、明確に察しもつくだろう。

 

思い起こせば、安倍晋三衆議院議員=閣僚入りした時、国民の多くは、父の晋太郎元外相が生涯を賭けて守った平和主義を標榜して、日本を住みよい国にしてくれるだろう、と期待したものだったが、実際は母方の祖父でA級戦犯だったが、アメリカに隷属して死刑を免れた岸信介元首相の標榜した政治路線を今再び継承してしまい、国民の生活を苦しめる事になった。

 

最初に目に見えた施策は、『たばこ価格大幅値上げ』だろう。

 

これを与党政府自民党と国民が許してしまったがばかりに、日本は地獄に一直線へと突き進むことになったのだと、大した学も無い私でも考える。おそらく、これは、その後の安倍政権が連発する失策とその結果から明白なのは、読者の方々もおそらく、そうではないかな?と想ってくださるかもしれない。

 

話は少し横道に逸れるが、以前、行きつけの居酒屋や様々な場所で、政治論議を身の回りの友人や知人と交わすことが自分は大好きで、やはり、同じような仲間がいて、机上の空論があり、様々な主義主張が繰り返されていた。私は40歳ぐらいから、酩酊すると、「こんな世の中、夢も希望もありませんわ…」と語る、年少の部下や同僚、飲み友達に、この様に言われると、心がその度に痛み、二言目には

 

「俺が現在お前らぐらいの年齢だったら、確実に会社辞めて、親類縁者友人たちと縁を切り、大阪以外の縁のない土地に暮らして、身元を隠して忘れた頃に●●を暗殺して、庶民が今より心豊かに暮らして行ける世の中を取り戻す…」

 

というと、誰一人として「またまたぁ…辞めてくださいよ間賀さん、そんな物騒な話はここでは禁物ですよ…」などと茶化してくる人は誰一人としていなかった。

 

自分の周りだけかも知らないが、首相の名前も、この国を動かす政治家の名前もろくに知らない様な、自分よりも立派な学歴を持つ若い人、自分のようにほぼ義務教育を受けて社会に出た若い人、男女、社会経験を関係なくして、だれもが、この意見を否定せずに聴いてくれたのは、まだまだこの日本という国には、この国の未来を真摯に考えてくれているのだと想った。

 

自分の社会に出た時は、まだ、軍隊経験や戦争経験ののあった先輩もたくさんいて、彼らの戦争体験を聞いたり、両親世代の近所の人々から、その人々の個々の戦争体験を聞いて育ったものだが、稀に、自分の子供世代にあたる10~30歳ぐらいの、様々なジャンルの性別関係ない後輩たちに聞くと

 

「あんまり、第二次世界大戦があった事は学校で習うけども、そんなに詳しくは習いません。大学でそういった研究をしてる同級生はいるけども、そういったひとだけじゃないですか?」

 

と、言われるだろう。上は実際に某後輩に言われた答えだが、この国の政策によって、現在、自分たちには振り向けば手近にあった平和教育さえ、今の日本国の施策によってないがしろにされている現実に、私も戦争体験はないものの、恐怖を感じる。

 

現に、隣国から正体不明のミサイルが頻繁に打ち込まれているではないか!。

 

 

安倍寛→晋太郎は二代に渡って、この国のことを真剣に考えて、庶民に寄り添った政治思想を生涯貫いた。が、しかし、三代目になると、全く違う思想で国民を苦しめるのだ。

 

だから、私は安倍前首相が、奈良県出身の元自衛官(上流、中産階級の子弟)の山上徹也容疑者(1980-)に暗殺された時に、戦前・戦後のテロリズムが吹き荒れた時の様に、政治結社の人間が主義主張に突き動かされて行動したのか、と考えたのだが、結果、彼の家庭が、実母が韓国発生の新興宗教統一教会に入信し、その教義を彼女が家族をはじめ、経営していた会社の従業員たちに押し付けようし、この母の狂った行動に悩んだ挙げ句に、山上容疑者の兄は自殺、このことを恨んで犯行に及んだと、各種マスコミではされているが、そうした山上容疑者の心情も私には痛切に伝わってくるのは、彼ほどではないが、父の後妻に狂信的な教育を受けられかけたものの、幸い、多趣味であり、主に音楽や映画やドラマや演劇などを通じて交わった若干名の先輩方、実家の近所の人々、幼なじみの同級生また、両父母の親族たちや数多くの人々と交わり、意見を交わし、論争を重ね、その人たちの大なり小なりの助けを借りて回避することが出来、また、現在もどうにか道を踏み外さずに生きているからである。

 

おそらく、山上容疑者は、周囲にそうしたことを深く語り合える人々を持てなかったと想像すると、とても、心が痛むのだ。

 

さて、そろそろ最後になったが、この記事は以下に示した安倍夫人の言葉を交えた記事でで締めくくられている↓

 

『安倍事務所は11月、「国葬儀、県民葬儀を終えた今、これを区切りに本年末をもちまして閉じることといたしました。長い間大変お世話になりました」と、閉所を発表していました』

 

👆あ、そうでっか、それはそれはお疲れさまでした。ま、私は大阪やから、関係あらへんけどな。

 

つまり、これからの日本を考えるのに『安倍事務所閉所のニュース』は、私達日本国民にとっては、すでに他人事で、このような事を考える時間も、もったいない、と私はこの記事を読んでいて感じたのだが、皆さんはどう感じただろうか。

 

(了)